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米軍属死亡事故 遺族が告訴・告発状 地検岩国に提出

 米海兵隊岩国基地所属の軍属女性の車にはねられ亡くなった岩国市の無職男性=当時(66)=の遺族側が19日、山口地検岩国支部に自動車運転過失致死傷の疑いで告訴・告発状を提出したと発表した。同支部は受理・不受理を審査中としている。

 遺族7人が16日に書類を送付した。2010年9月に起きた事故について、公務中の事故として第1次裁判権を主張した米側が米国で刑事裁判を行っていない▽昨年11月の日米地位協定の運用見直しをこの事故にも適用すべきだ―などと主張。捜査のやり直しと日本での司法の処罰を求めている。

 軍属女性は自動車運転過失致死傷容疑で山口地検岩国支部に書類送検されたが、日米地位協定を理由に不起訴となった。遺族の申し立てを受けた岩国検察審査会は11年3月「不起訴相当」と議決。協定の運用見直し後の再審査申し立ても4月20日に却下している。

 代理人の足立修一弁護士(広島弁護士会)は「実体判断をしていないので(告訴・告発は)一事不再理には当たらない」と説明している。

(2012年10月20日朝刊掲載)

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