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被災地情報や悩み共有 広島に震災避難者互助組織

 東日本大震災で被災地などから広島県へ避難してきた人たちが、互助組織「ひろしま避難者の会『アスチカ』」を結成した。生活の悩みや課題の共有を図るのが狙い。損害賠償や行政支援の交渉窓口の役割も担う。広島県内の避難者が広く連携する動きは初めて。

 岩手、宮城、福島県を中心に計9都県から避難し、広島、廿日市、呉、東広島、三次の5市で暮らす計約80世帯が参加。13日に広島市中区で設立総会を開き、名称の「アスチカ」は「明日へ進む力」の意味を込めた。

 定期的に集まり、健康や仕事、子どもの教育など直面している問題を話し合う。行政に生活支援を求める際の交渉窓口となる。

 広島市社会福祉協議会が定期的に開いていた被災者交流会が昨年11月で終了。参加者有志が「悩みを抱え、必要な情報も得られないでいる避難者は多い」と互助組織の結成を模索してきた。

 福島県いわき市から子ども3人と広島市安芸区に自主避難している三浦綾代表(39)は「避難者で力を合わせることが大事。古里の情報も集め、将来の帰郷を考えている人に役立ててもらいたい」と話している。三浦代表Tel070(5677)0411。メールアドレスは、hiroshima.hinan@gmail.com(教蓮孝匡)

(2012年10月21日朝刊掲載)

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