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サウジと教育交流へ 広島女学院大 元駐日大使が訪問

 サウジアラビアのモハメッド・バシール・クルディ元駐日大使(76)が、広島市東区の広島女学院大を訪れ、学生と交流した。今後、学生を交換し合い、教育面での友好関係を深めていく。

 国際教養学科の学生や留学生ら約40人を前にあいさつ。「東日本大震災では世界の人々が、日本人の譲り合う姿や強い結び付きなどから多くを学んだ。今後もサウジアラビアとの友好関係が続いてほしい」と呼び掛けた。

 質疑応答では、かつてサウジアラビアの女性は学校に行くことや旅行ができなかった歴史を紹介。「今は女性の方が大学進学率が高い。海外とのやりとりもインターネットのテレビ電話などで自由にできる」と説明した。特産のデーツ(なつめやし)も振る舞った。

 1年二之方良枝さん(18)は「なじみの薄いサウジアラビアについて学べるいい機会だった。いつか行ってみたい」と話していた。

 同大は今後、夏休みに海外の学生を招いて平和交流する「ピースセミナー」にサウジアラビアの学生も受け入れる方針。サウジアラビアも同大からの留学希望者を受け入れていく、という。

 クルディ氏は1998~2001年の大使時代から、広島女学院の黒瀬真一郎理事長と親交がある。大阪で開催中の「サウジウィークin大阪」(サウジアラビア高等教育省など主催)に出席するため来日したのを機に同大を訪れた。(二井理江)

(2012年10月22日朝刊掲載)

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