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ラトビア医師ら放射線被害学ぶ 広島でHICARE研修

 広島県や広島市などでつくる放射線被曝(ひばく)者医療国際協力推進協議会(HICARE)が招いた米国とラトビアの医師2人が28日、広島赤十字・原爆病院(広島市中区)などで放射線被害を学んだ。

 医師は、米国のアーロン・モチヅキさん(33)とラトビアのジュリア・ザモトキナさん(32)。加世田俊一副院長から、原爆投下当時の同病院の態勢や被害状況、その後の被爆者医療について聞いた。2人は院内にある資料室や原爆の爆風でゆがんだ窓枠のモニュメントを見学した。

 ラトビアの大学で、チェルノブイリ原発事故の除染作業員の健康影響を研究するザモトキナさんは、今月6~24日に放射線影響研究所(南区)でも研修を受けた。「被爆者がどれほど苦しんだかと思うと涙が出る。HICAREのような日本の研究プログラムの重要性を、母国でも伝えたい」と話した。

 研修は12月1日まで。29日は原爆養護ホーム「舟入むつみ園」(中区)などを訪問し、30日は広島大原爆放射線医科学研究所(南区)で学ぶ。

(2017年11月29日朝刊掲載)

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