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折り鶴 オスロで舞え 広島女学院大生ら ノーベル授賞式へ制作

サーロー節子さん演説予定 被爆地の思い「先輩」に託す

 非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))へのノーベル平和賞の授賞式会場に折り鶴を届けようと、広島市中区のNPO法人「ANT―Hiroshima」(アント・ヒロシマ)が、市民に呼び掛けて千羽鶴を作っている。(石川昌義)

 広島女学院大(東区)では30日、学生や教職員約30人がチャペルのロビーに集合。千羽鶴に使う赤と青の折り鶴のほか、校花のアヤメにちなんだ紫の折り鶴100羽で首飾りを作った。

 首飾りは、10日にノルウェー・オスロである授賞式で演説する広島女学院大卒の被爆者、サーロー節子さん(85)=カナダ・トロント市=に届ける。「広島でのつらい記憶を世界に発信するサーローさんは尊敬できる先輩」と1年梶田未生さん(19)。4年谷口泉さん(22)は「平和を求める被爆地の学生の気持ちを世界に伝えたい」と意気込む。

 ICANの川崎哲(あきら)・国際運営委員が、交流のあるアント・ヒロシマの渡部朋子理事長(64)に千羽鶴作りを打診。学生のほか、原爆資料館(中区)のピースボランティアや市民団体にも協力の輪を広げた。出来上がった千羽鶴は、授賞式に出席する川崎委員に託す。

(2017年12月1日朝刊掲載)

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