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原爆ドームに響く祈りの鎮魂歌 仏詩人クレキーさん

■記者 伊藤一亘

 フランスの詩人で、「平和のための文学と芸術の世界フォーラム」フランス代表を務めるギイ・クレキーさん(65)が13日、広島市中区の原爆ドームを訪れた。作家・原民喜の詩碑に花をたむけ、広島の詩人らと交流した。

 クレキーさんは、詩人、作家として活躍する一方、平和活動に取り組み、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の平和の使者などを務めた。昨年が日仏交流150周年だったのを縁に、「ぜひ広島の現実に触れたい」と8日に初来日した。

 「世界各地で動乱が続く中、命の尊重を忘れてはいけない。広島はその原点」とクレキーさん。テノール歌手だったこともあり、グノーの「アヴェ・マリア」を独唱。鎮魂と平和を祈った。

 この日夜、同区内で詩人ら約20人と交流。15日には、広島平和文化センターのスティーブン・リーパー理事長と懇談する。

(2009年1月14日朝刊掲載)

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