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「この世界の片隅に」 海外でも共感 広島で片渕監督

 大ヒットアニメーション映画「この世界の片隅に」の片渕須直監督が、11月24~26日に広島市で開かれた広島国際映画祭にゲストで登場し、映画作りを支援した広島の人々への感謝や、海外の反響について語った。

 「お帰りなさい」と、観客の声援に迎えられた片渕監督。映画祭には「この世界―」の製作を始めた6年前から毎年参加し、戦時下の呉や広島を舞台とする同作について紹介してきた。公開直後だった昨年は、新設された「ヒロシマ平和映画賞」を受賞。「映画を育ててもらったこの場に、また来ることができてうれしい」

 公開から1年を経て、観客動員は全国で200万人を突破。米国やフランス、メキシコなど海外でも次々と公開され、50を超える国内外の映画賞を受賞した。米国の大学を訪れた際にイラン人留学生から「幼い頃の戦争を思い出した」との感想が寄せられたエピソードを紹介し、「多くの人が自分の体験と重ね、共感を寄せてくれた」と話した。(西村文)

(2017年12月2日朝刊掲載)

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