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基町高が奨励賞受賞 平和・協同ジャーナリスト基金賞

 反核、平和などの分野で優れた作品を発表した人や団体に贈られる「平和・協同ジャーナリスト基金賞」の受賞者が1日、発表された。奨励賞には、被爆者の体験談を基に「原爆の絵」を描いている基町高(広島市中区)の取り組みと、これまでの全作品を冊子にまとめた絵画集が選ばれた。

 同高の創造表現コースと美術部は2007年度、原爆資料館(同)の依頼で取り組みを開始。生徒が被爆者からじかに証言を聞き取り、印象的な場面を描いている。過去10年間の作品は119点。今年は全作品を収め、1点ごとに生徒や被爆者のコメントを付けた絵画集を作成した。

 奨励賞は大賞に当たる基金賞に次ぐ賞。「被爆者の高齢化が進む中、若い世代が被爆の実相を伝える活動は貴重」と評価された。

 基金賞は、RKB毎日放送製作のドキュメンタリー映画「抗(あらが)い 記録作家林えいだい」(西嶋真司監督)。奨励賞は他に5点、審査委員賞に1点が選ばれた。(田中美千子)

(2017年12月2日朝刊掲載)

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