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第2陣の移転完了 岩国市 直後の公表見送る

 米軍岩国基地(岩国市)へ厚木基地(神奈川県)から空母艦載機が移転する計画で、岩国市は2日、FA18スーパーホーネット戦闘攻撃機など第2陣の移転が完了したとの連絡を中国四国防衛局から受けたと発表した。連絡は1日夕にあったが、市の担当者が退庁後で緊急性も低いと判断し、同日中の公表を見送っていた。

 第2陣は、艦載機の主力であるスーパーホーネット2部隊(24機程度)とEA18Gグラウラー電子戦機部隊(6機程度)の計約30機。今回の移転は11月28日に始まり、同日中に26機が配備された。防衛局は「29日以降の到着状況は承知していない。正確な移転機数は、米軍の運用に関わることであり答えられない」としている。

 一方、市基地政策課によると、防衛局から第2陣の移転完了に関する電子メールは1日午後5時40分に届いていたが、既に職員が退庁していた。その後、市側に電話連絡もあった。

 同日中に発表しなかった理由について、同課は「電話では不明な点もあり、メールを確認するまで公表を見送った。事故など緊急性が高ければ職員が戻って対応するが、今回は一刻を争うものではないと判断した」と説明している。

 艦載機移転は8月に始まり、第1陣としてE2D早期警戒機5機が配備。来年5月ごろまでに61機の移転が完了するとされており、既存の海兵隊機を含めた岩国基地所属機は約120機に倍増する。(馬上稔子)

(2017年12月3日朝刊掲載)

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