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戦争体験記録 生々しく 従軍日記や軍人手帳・寄せ書き… 松江で企画展

 戦争体験者の生々しい思いに触れてほしいと、企画展「戦争と平和を考える」が、松江市西川津町の島根大付属図書館で開かれている。22日まで。

 3回目の今回は「記録された戦争体験」がテーマ。従軍日記や軍人手帳、県内の戦争体験記などのほか、遺品袋や遺言書入れ、寄せ書きの日の丸などの資料を合わせ、92点を展示している。

 那賀郡杵束村(現浜田市弥栄町)の故梅田房雄氏は1937年8月に戦地へ。病で帰還するまでの1年間つづった日記で、「早く戦争が片付いて国に帰りたい」と書いた。同じ日に同じ中国北部に赴き、戦死した山村栄吉氏(松江市雑賀町)の手帳や写真もある。

 展示品は、松江先人記念館(同町)や県内の公立図書館の協力を受けた。同大の教養科目「平和学」の推薦図書24点も並べている。

 企画した同大図書情報課の小林奈緒子さん(39)は「県内でも戦争の被害があった事実を知ってほしい」と話している。

 シベリア抑留や勤労動員の経験を持つ名誉教授によるギャラリートークも企画。6日午後1時半から吉野蕃人(しげと)名誉教授、14日午後0時45分からは常松正雄名誉教授が話す。

 入場無料。月~金曜午前8時半~午後9時半、土日祝日は午前10時~午後5時半。☎0852(32)6086。(小林正明)

(2017年12月3日朝刊掲載)

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