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オスロの施設に被爆体験集寄贈 日本被団協

 日本被団協は、ノルウェー・オスロのノーベル平和センターに、被爆者の体験を記した書籍と、被爆の実態を説明したパンフレットを寄贈した。10日に開催されるICANへのノーベル平和賞授賞式を前に、同センターからの依頼に応えた。

 寄贈した書籍は3作品で、いずれも被爆体験の手記や聞き書きを英訳している。うち「『あの日』の証言」と「被爆者の死」の各上下巻は、日本被団協が1985年に実施した被爆者調査の際、広島、長崎での被爆の記憶を記述してもらった内容を掲載している。

 パンフレットは日本被団協が82年に作製した「HIBAKUSHA」。原爆被害の詳細や非人道性、被爆者団体による核兵器廃絶の活動を英語やドイツ語など10言語で紹介している。

 日本被団協は10月、ノーベル平和賞関連の資料を収集するセンターから提供の打診を受け、11月下旬に郵送した。平和賞授賞式の会場近くにあるセンターの図書館に所蔵される見通し。田中熙巳代表委員は「海外の多くの人に手に取ってもらたい」と話している。

(2017年12月5日朝刊掲載)

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