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「核廃絶へ平和賞生かす」 日本被団協の2人 授賞式前に抱負

 日本被団協の田中熙巳(てるみ)代表委員(85)と藤森俊希事務局次長(73)は4日、ノルウェー・オスロで10日にある国際非政府組織(NGO)核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))のノーベル平和賞授賞式に出席するのを前に、東京都内で記者会見した。「核兵器廃絶へ前進しようと、世界の市民に伝えたい」と抱負を語った。

 田中氏は米国、英国、フランスの核保有各国の駐ノルウェー大使が授賞式を欠席することを踏まえ、「条約を確実に発効させ、核保有国が加盟せざるを得ないような世論を世界中につくることが大事だ」と指摘。「受賞をツール(道具)にして、訴えを強めていきたい」と語った。

 藤森氏も「受賞を機に、核なき世界をつくる運動が世界的に広がるよう期待する」と強調。折り鶴を携えて向かい、出会った人たちに渡したい考えも示した。

 2人はICANが現地で開く会議や記者会見にも出る予定。(田中美千子)

(2017年12月5日朝刊掲載)

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