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　被爆者の詩人上田由美子さん（７９）＝広島市安佐北区＝が作詞を担当した合唱曲「生きとし、生けるものへ」の楽譜＝写真＝が、全音楽譜出版社から発売された。

　全国各地で合唱を通じて戦争や自然災害の犠牲者を追悼する「レクイエム・プロジェクト」が、上田さんに作詞を依頼。主宰する作曲家の上田益（すすむ）さん（６１）が曲を付けた。全４曲からなる混声合唱組曲で、草花の生命力への賛美や、戦場に消えた少年の思い出を歌詞につづった。

　ことしの８月６日に長崎市で初演し、プロジェクトのメンバー約１３０人が歌声を合わせた。作詞の上田さんは「普遍的な命の尊さを筆に込めた。幅広く歌い継がれてほしい」と願う。

　来年９月２４日には広島県民文化センター（中区）でコンサートを開き、「生きとし―」の全曲を広島初演する。合唱団メンバーを追加募集中。☎０８０（５１８１）６６９２。

（２０１７年１２月９日朝刊掲載）