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「Yes I can」オスロに響く 被爆者パレード 広島・長崎市長、決意新た

 ノーベル平和賞の授賞式が10日にあったノルウェー・オスロでは、広島市の松井一実市長や被爆者が受賞を祝い、核兵器廃絶への決意を新たにした。(オスロ発 水川恭輔)

 長崎市の田上富久市長と共に式に招かれた松井市長は終了後、記者団に「核兵器の非人道性など、平和首長会議が訴えてきたことを言ってくれた。核兵器のない世界を人類がどれだけ望んでいるか政治指導者は理解してほしい」と述べた。

 NGOピースボート(東京)のツアーで訪れた広島、長崎の被爆者20人は式をパブリックビューイングで見届けた後、受賞を祝う「トーチパレード」に参加。オスロ駅前から受賞者が滞在するホテルまでの約1キロをたいまつや横断幕を掲げて地元市民と練り歩き、廃絶へ「Yes I can(私はできる)」の声を響かせた。

 広島県被団協(坪井直理事長)の箕牧(みまき)智之副理事長(75)は「核兵器は絶対悪。廃絶しかないと今後も訴える」。被爆者の田中稔子さん(79)=広島市東区=は「市民の『I can』の声の団結に感動し、勇気をもらった」と目を細めた。

(2017年12月12日朝刊掲載)

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