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「核兵器廃絶 受賞を糧に」 被爆者 オスロから帰国

 非政府組織(NGO)核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))へのノーベル平和賞授賞式に合わせ、ノルウェー・オスロを訪れていた被爆者20人が13日、帰国した。到着した成田空港で7日間の活動を振り返り、「受賞を糧に今後も核兵器廃絶に向けて頑張る」と誓った。

 オスロで一行は、パブリックビューイングで授賞式を見届けた。会場のホールには数百人の市民が詰め掛けていたという。広島で被爆した小谷孝子さん(78)=千葉県八千代市=は「核なき世界を願う人は世界中にいると実感し、勇気をもらった。核廃絶へもっと大きな声を上げていきたい」と思いを新たにしていた。

 広島県被団協の佐久間邦彦理事長(73)=広島市西区=は、ICANメンバーとの交流会で若者たちと意気投合したという。「来年こそが勝負だ、と話し合った。彼らと連携し、核兵器禁止条約の発効を目指す。(条約に反対している)日本政府の姿勢も変えていきたい」と力を込めた。

(2017年12月14日朝刊掲載)

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