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2・3日 騒音34回記録 岩国市、訓練の有無照会

 米軍岩国基地で米軍機が正月三が日に離着陸を繰り返したのを受け岩国市は4日、新幹線車内に相当する70デシベル以上が5秒以上続く騒音を2、3の両日に同基地周辺で計34回記録したと発表した。市と基地などの確認事項では「正月三が日は訓練を行わない」としており、市と山口県は訓練だと確認すれば対応を取る考えを示した。

 岩国基地では2、3日、厚木基地から移転してきた空母艦載機のFA18スーパーホーネット戦闘攻撃機や、海兵隊所属のステルス戦闘機F35Bなどが離着陸を繰り返した。

 市基地政策課によると、市の騒音測定器で2日は午前10時55分~午後2時44分に、基地北側の川口町で3回(最大90・5デシベル)、南側の尾津町で2回(同76・1デシベル)。3日は午前9時46分~午後1時10分ごろに、北側で15回(同92・9デシベル)、南側で14回(同84・9デシベル)だった。市民などからの苦情は両日に計11件あった。

 三が日に訓練をしないことは、基地と市、山口県、国でつくる岩国日米協議会での確認事項の一つ。さらに市は昨年12月、同期間中の緊急時を除く訓練自粛を基地に求めていた。市によると確認できる範囲で、三が日の米軍機の「飛行」は6年連続という。同課は飛行目的や訓練の有無を基地に照会しているが、4日午後5時までに回答はない。中国新聞も米軍に事実関係を問い合わせている。

 市は「訓練であれば関係自治体と対応を検討する」。村岡嗣政知事はこの日の年頭会見で「確認事項の違反が事実とすれば(順守などの)申し入れを行う必要がある」と述べた。(藤田智、和多正憲)

(2018年1月5日朝刊掲載)

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