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レストハウス今月末休館 広島市発表 再オープン来年12月

 広島市は9日、改修計画を進めている平和記念公園(中区)の被爆建物、レストハウスを今月末で休館すると発表した。市は、被爆の痕跡を失わず適切に保存するため、追加調査の後で工事に入ると説明。2019年夏に予定していた再オープンは、19年12月にずれ込むとしている。

 レストハウス内の観光案内所は、今年2月1日から3月末まで原爆資料館東館1階に、4月以後は原爆の子の像の西側に仮設して対応する。

 レストハウスは鉄筋3階、地下1階。1929年に大正屋呉服店の店舗として建てられた。市は15年の被爆70年事業の一環で改修を計画。耐震補強をし、1~3階は呉服店をイメージした内装を施す。展示室や観光案内所、売店、休憩スペースを設ける。地下室はできるだけ現状のまま保存する。

 市によると、当初は18年度の再オープンを目指したが、コンクリート劣化状況などの追加調査で19年夏に延期。さらに17年10月、文化庁との協議で超音波などによる非破壊調査を勧められた。不良箇所が確認された場合、モルタルを剝いで適切に修繕できる利点があるという。今後は調査結果を踏まえて改修の設計を仕上げ、18年10月ごろ着工する。

 市はレストハウスの国史跡への指定申請を検討している。(渡辺裕明)

(2018年1月10日朝刊掲載)

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