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模擬国連で核軍縮議論 市立福山高の山上君・李さん 印代表で主張代弁へ

 広島県福山市赤坂町の市立福山高2年の山上隼(はやと)君(17)と、李祐希さん(16)が10、11の両日に国連大本部(東京)で開かれる全日本高校模擬国連大会に出場する。全国43校から52チームが2人一組で参加。核兵器が初めて人類に向けて投下された県内からは2人だけだ。「核軍縮」を議題に英語で議論する。

 2人に割り当てられたのは、核兵器保有国のインド代表。山上君は「被爆国が保有国の代弁をするのはやるせない。ただインドも自国を守るために核を持たざるを得ない状況だとも思う」と話す。

 2人は9月、「気候変動」をテーマにしたエッセーで県代表に選ばれた。以後、広島大法学部の吉田修教授(国際政治学)からインドの現状について学んできた。ほぼ毎日、放課後3時間程度、友人と議論し、核軍縮やインドについての理解を深めている。

 インドが核拡散防止条約(NPT)に加盟しない理由について、李さんは五大国以外の核兵器保有を規制する不平等な条約だからと指摘。インドの代表として「核の軍縮や廃絶には新たな枠組みが必要だと訴えていきたい」と意気込む。

 全国大会の上位5チームは来年5月ごろ、米ニューヨークである高校模擬国連国際大会に日本代表として出場する。(東谷和平)

(2012年11月6日朝刊掲載)

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