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核兵器非合法化 政府が署名拒否 広島市長「納得はいかない」

 広島市の松井一実市長は6日、外務省で、核兵器の非合法化を訴える30カ国以上の共同声明への署名を政府が拒んだ経緯を聞き「納得まではいかない」との認識を示した。

 松井市長は北野充軍縮不拡散・科学部長と非公開で面会。「非人道性があり、絶対悪である核兵器を非合法的だと認めるのが論理の行き着くところだ」などと述べ、署名しなかった政府の姿勢をただした。

 これに対し、省側は米国の「核の傘」に頼る安全保障政策との整合性を挙げ、「核兵器のない世界を目指すのは間違いないが、現段階では全く同意できる状態にない」などと答えたという。

 松井市長は面会後、記者団に対し「自分の立場として必ずしも、うんうんというわけにいかない」と説明。署名の是非については「する方が平和を求める市民にとって納得の高い対応だったと思う」と述べた。(岡田浩平)

(2012年11月7日朝刊掲載)

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