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核廃絶 若者に熱気 ICAN授賞式 見届けた被爆者2人 中区で報告

 非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))のノーベル平和賞授賞式に合わせ、ノルウェー・オスロを先月訪れた被爆者2人が13日、広島市中区の原爆資料館で当時の様子を報告した。「核兵器をなくそうという若者の熱気がすごかった」などと振り返り、被爆者の訴えが廃絶の力になると強調した。(松本真由子)

 報告したのは県被団協の佐久間邦彦理事長(73)と広島大名誉教授の植木研介さん(73)。授賞式を会場近くのパブリックビューイングで見届けた植木さんは、被爆体験を交えたサーロー節子さん(86)の演説を「はらわたに染みるほど雄弁だった」とたたえた。

 佐久間理事長はオスロ市民と核兵器禁止条約の発効を訴えながら練り歩き、平和賞関連のコンサートにも参加した経験を披露した。

 ICANが制定に貢献した核兵器禁止条約が発効するには、批准が50カ国に達するのが条件となる。佐久間理事長は「条約を今年こそ発効させるために、被爆者の核兵器廃絶への訴えが力になることをあらためて気付かされた」と締めくくった。

 報告会は県被団協(佐久間理事長)と県原水協が開き、約60人が参加した。

(2018年1月14日朝刊掲載)

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