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戦争体験取材 新聞に 口田中生

 広島市安佐北区の口田中の1年生299人がグループごとに、地域のお年寄り約30人から、戦中戦後の暮らしや被爆体験を聞く「地域理解学習」に取り組んでいる。「取材メモ」をまとめて新聞にし、12月に住民に披露する。

 福田響輝君(13)たち5人は学校近くに住む大原靖さん(73)の自宅を訪れ、戦中戦後の食生活を中心に取材。田畑が広がっていた当時の地域の様子や、食料不足でイモや大根を米に混ぜたり、野鳥やイナゴを食べたりしていたことなどを聞いた。生徒は繰り返し質問し、メモを取っていた。

 福田君は「とても苦しい時代。わがままを言う余裕もなかった。みんなで助け合って乗り切っていたのだと感じた」と受け止めていた。

 地域理解学習は、核家族化が進む校区で、お年寄りとの交流を通して地域や家族の大切さを学ぼうと、2001年から毎年取り組んでいる。12月7日に、体育館にグループごとに新聞を張るなどして、住民や保護者に発表する。(有岡英俊)

(2012年11月7日朝刊掲載)

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