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イラク復興 広島に学ぶ 来日の議員ら意見交換 中区

 イラクの復興を被爆地広島から考える「平和構築と復興に関するワークショップ」が10日、広島市中区の広島大東千田キャンパスであった。国際協力機構(JICA)の研修で来日したイラクの国会議員6人と、広島の戦後復興を研究する篠田英朗広島大准教授が意見を交わした。

 篠田准教授は、広島の復興について「原爆が落ちて、自然に平和都市になったわけではない」と説明。軍都だった広島を国際平和文化都市へと主導した浜井信三元市長のビジョンや戦略を紹介した。

 サルマーン・アル・ジュマイリー議員(49)は「(被爆などの)現実を受け止め、前を向いた日本人の意思の強さを感じた」と述べた。議員に同行したルクマン・フェーリ駐日イラク大使は「日本のように復興するには調和が大事だ。皆さんのリーダーシップで宗派・政党の壁を越えてほしい」と呼び掛けた。

 一行はワークショップを終えた後、中区の平和記念公園を訪問。原爆資料館などを見学し、被爆者の証言を聞いた。(藤村潤平)

(2012年11月11日朝刊掲載)

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