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アンネの生涯 漫画で学んで 福山ホロコースト記念館館長監修 ユダヤ人差別の事実に迫る

 福山市御幸町のホロコースト記念館の大塚信館長(68)が監修した、ユダヤ人少女アンネ・フランク(1929~45年)の伝記漫画が1月、出版された。迫害を受ける中でも希望を持ち続けた生涯を、子どもにも分かりやすく描いている。

 タイトルは「まんが人物伝 アンネ・フランク 日記で平和を願った少女」(KADOKAWA)。アンネに徐々に迫るユダヤ人差別、オランダ・アムステルダムでの隠れ家生活を丁寧に描いた。

 「人間の本性はやっぱり善なのだ」などと記した「アンネの日記」の言葉も紹介。ジャーナリストを志し、「後世に伝える」という決意を持って日記を書いたことも分かる。アンネの家族の写真や年表もある。

 約2年かけて編集。アンネの父や親友たちと交流のあった大塚館長が、友達とのエピソードなどを追加した。大塚館長は「特別ではなく私たちと同じように家族から愛されていた少女が、ユダヤ人というだけで差別された事実に迫った。教育現場で読んでほしい」と話している。四六版、160ページ。918円。(高本友子)

(2018年2月1日朝刊掲載)

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