×

ニュース

ミサイル実動訓練 鳥取県 着弾想定80人参加

 鳥取県は2日、鳥取市内への弾道ミサイル着弾を想定した実動訓練をした。消防や医療機関などと連携し、汚染物質の検知や警戒区域設定、救助などを実践。同様の訓練は中国地方で初めてで、3月末までに策定する県独自の初動対応マニュアルに生かす。

 北朝鮮情勢を受け、県庁敷地内であった訓練には、県警、消防、陸上自衛隊、日本赤十字社県支部、市、地元住民を含め約80人が参加した。

 ミサイルに有害物質が含まれている可能性を踏まえ、消防隊員が放射線や化学物質の検知器を使い、落下現場付近を調査。汚染の危険性の高い「ホットゾーン」など警戒区域を設定し、区域の境界に除染用のエアーテントを設置した。

 防護服や空気呼吸器を装備した隊員たちが負傷者に見立てた人形をテントに運び込み、温水で除染。治療の優先度を決める「トリアージ」の後、搬送した。陸自隊員は落下地点付近の除染作業を行った。

 県は同日、国が参加する図上訓練も県庁内で行った。平井伸治知事は「ミサイルの追加着弾の可能性の確認など、まだ想定していないことが残る。国との意思疎通についてもマニュアルに加えなければならない」とした。(小畑浩)

(2018年2月3日朝刊掲載)

年別アーカイブ