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旧理学部跡活用 年内めどに提言 有識者検討会が初会合

 広島市は5日、広島大本部跡地(中区)に所有する被爆建物、旧理学部1号館について、「平和教育・研究」の分野で具体的な活用策を考える有識者の検討会を発足させ、初会合を開いた。導入する機能や整備・運営手法などを議論し、年内をめどにまとめる。

 市は、有識者、被爆者たちでつくる懇談会や市民の意見を踏まえ、「平和教育・研究」のほか、「交流・活動」を基本とした複合施設とする活用方針を2016年度に決定。交流施設については別の検討会を設けて具体化を考える。また、E字形の建物のうち、少なくとも正面側の棟をI字形に残し、必要に応じて保存範囲の拡大を検討する。

 中区であったこの日の検討会は委員7人のうち6人が出席。冒頭を除き非公開で、市が経緯や今後の進め方を説明した。年内にあと4回程度の会合を開き、結論を出すという。

 座長に就いた広島大平和科学研究センターの川野徳幸センター長は終了後の報道陣の取材に「広島ならではの研究、教育の発信拠点として利用できる機能を検討したい」と述べた。

(2018年2月6日朝刊掲載)

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