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核の役割拡大 被団協が抗議 米の新指針

 日本被団協は5日、トランプ米政権が新たな核戦略指針「核体制の見直し(NPR)」で核兵器の役割を拡大する方針を鮮明にしたことに対し、「絶対に認められない」と抗議する談話を発表した。

 談話は木戸季市事務局長名で出した。NPRが通常兵器による攻撃に核で報復する可能性を排除せず、小型核を開発する方針を盛り込んだ点について「どんなに小型でも被害は甚大で、報復によって核戦争になる危険がある」と指摘。「広島、長崎に続いて核兵器の地獄を出現させるのか」と問い掛け、NPRの即時撤回を迫っている。

 また、河野太郎外相がNPRを評価する談話を発表したことは、米国の核使用容認につながるとして「恥ずかしい限りである」と非難。日本政府に対し、撤回を米政権へ働き掛けるよう求めている。

 この日は、原水禁国民会議も同趣旨の抗議文を発表。両団体はそれぞれ、在日米大使館などにファクスや電子メールで送った。

(2018年2月6日朝刊掲載)

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