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「強制収容は大きな過ち」 広島で日系米国人が訴え

 第2次世界大戦中、米国の強制収容所で過ごした日系米国人の男性2人が体験を語るシンポジウムが、広島市中区の広島国際会議場であった。2人は「原爆投下も強制収容も大きな過ち。二度と繰り返してはならない」と訴えた。

 いずれもシアトル在住の日系2世で、ハーバート土屋さん(80)とヨッシュ中川さん(79)。米政府は戦時中、日系人を安全保障上の脅威とみなし、約12万人を収容所に送ったとされる。2人は終戦までの約4年間、アイダホ州の同じ収容所に入れられた。

 土屋さんは「戦争が多くの家族を引き裂いた」と、親子が別々の収容所に入れられた事例を紹介。中川さんは「収容所で過ごした経験を若い人に伝えたい」と訴えた。

 NPO法人ワールド・フレンドシップ・センター(西区)の主催。センターが運営する施設の館長が2人の来日に合わせて企画した。約50人が聞いた。(田中美千子)

(2012年11月13日朝刊掲載)

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