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杉原千畝 功績パネルに 福山のホロコースト記念館 4月から全国に貸し出し

 福山市御幸町のホロコースト記念館が、第2次世界大戦中にナチス・ドイツから迫害を受けたユダヤ人難民を救った「命のビザ」で知られる外交官杉原千畝(1900~86年)の功績を伝える貸し出しパネルを作った。4月以降、全国の学校などに貸し、杉原の決断の背景などを伝える。

 パネルはA1判全24枚で、13枚から貸し出し可能。ナチスのユダヤ人迫害の経緯や、杉原が約10日間悩んでビザ発給を決断した背景を解説。領事館に押し寄せるユダヤ難民の写真、ビザやリストのコピーなどを紹介している。

 ビザを使った生存者の証言映像や杉原の遺品、ユダヤ人難民の逃避経路のジオラマも貸す。同館が作った小、中、高校生以上が対象の3種類の学習資料データもある。

 同館の大塚信館長(68)は「平和のためにできることは何か、ヒントを与えてくれる。杉原は特に海外では知られた存在。子どもに学んでほしい」と話す。

 パネルは3月末まで同館で展示。2月13~19日は、広島市中区の市立大サテライトキャンパスで展示する。貸し出しは1回5千~1万円。同館☎084(955)8001。(高本友子)

(2018年2月7日朝刊掲載)

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