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[イワクニ 地域と米軍基地] 廿日市上空にヘリ 米軍がHP掲載 市「飛行目的説明を」

 廿日市市は19日、米海軍の公式ホームページ(HP)に同市沖で編隊飛行するヘリコプター2機の写真が掲載されたのを受け、日本政府に対し、飛行目的などの説明を米側に求めるよう要請した。米海軍は写真説明で「攻撃調整と偵察訓練のため岩国基地(岩国市)から飛び立ち、訓練後に広島市沖で集結した」と記載。廿日市市は「市民の不安を増大させる。訓練であれば容認できない」としている。

 HPによると、2機はいずれも米海軍所属の多用途ヘリ。写真は1月25日に撮影され、同市の市街地へ向けて連なって飛行する様子を後方から同じ高度で捉えている。木材港沖に浮かぶカキいかだも写っている。

 写真撮影時が訓練中だったかどうかや、ヘリの飛行高度といった詳細は不明。日米両政府は、米軍機が低空飛行訓練をする際、日本の航空法と同じ高度規制(市街地300メートル、その他150メートル)を適用することで合意している。訓練であれば、150メートル以上の高度だったかも焦点になる。

 同市は13日、市民からの情報提供で写真掲載を把握。19日に外務、防衛両省に送った要請文では「事故が発生した場合、市街地やカキいかだへの甚大な被害も想定される」と強調した。中国四国防衛局は「事実関係を確認する」としている。(久保田剛、明知隼二)

(2018年2月20日朝刊掲載)

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