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平和科研 名称変更へ 「広島大学平和センター」に 国際的な研究にも力

 広島大(東広島市)は19日、平和科学研究センター(広島市中区)を4月1日から「広島大学平和センター」に名称を変更し、機能を強化すると発表した。被爆地広島の研究や教育にとどまらず、国際的な視点での研究などに一層、積極的に取り組む。

 原爆や被爆、核兵器廃絶に関する「ヒロシマ平和研究」と、近年重要視されている平和構築や貧困、難民問題などの「グローバル平和研究」の2本柱で国際的な影響力の向上を目指す。同大本部跡地(同区)に残る被爆建物の旧理学部1号館の保存活用に関する企画立案にも携わっていく。現在、専任教員は4人。体制などは今後決める。

 平和科学研究センターは1975年に開設した。平和に関する研究や資料の収集、専任教員による平和学などの教育活動を担ってきた。同大は2004年の法人化後、各センターや研究所の健全な運営に向けた在り方を検討してきた。平和科学研究センターは18年3月が期限だった。

 この日の記者会見で越智光夫学長は「大学は平和を希求する精神を基本理念に掲げている。センターでは、これまでより一歩踏み込んだ研究や教育、情報発信をしていく」と抱負を語った。(鈴中直美)

(2018年2月20日朝刊掲載)

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