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[イワクニ 地域と米軍基地] 米海軍ヘリ訓練 HP掲載 実態把握や抗議

 岩国市の市民団体「瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」は21日、米海軍第7艦隊のホームページ(HP)にヘリコプター部隊が米軍岩国基地(同市)を拠点に訓練したとの記事が掲載されたのを受け、訓練に関する説明を国や米軍に求めるよう市に要請した。

 8日付の掲載記事によると、海軍ヘリ部隊が1月29日、岩国基地で2週間に及ぶ訓練飛行などを終えた。この部隊は岩国にいる間、別の海軍ヘリ部隊と共に水上戦の熟度を高めるため飛行。「攻撃調整と偵察などのスキル向上へ、連携して何度か出撃した」という。

 同団体の桑原清共同代表が市役所で、市の高田昭彦・基地政策担当部長に要請書を手渡した。要請書では「空母艦載機の移転に加え、ヘリ部隊の訓練までされれば市民の安全な生活は保障されない」と強調。訓練実態を把握し、米側に抗議するよう申し入れた。

 高田部長は、中国四国防衛局に情報提供を求めたとした上で、「市民生活に影響はなかった」として抗議しない考えを示した。

 一方、米海軍のヘリ2機が廿日市市沖で編隊飛行する写真が海軍のHPに掲載された問題で、共産党広島県委員会のメンバーが21日、県庁を訪れ、米政府への抗議の意思表明などを求める湯崎英彦知事宛ての要請書を提出した。

 HPによると、写真は1月25日の撮影。県は今月16日に廿日市市から報告を受け、同防衛局に事実確認を求めている。21日夕時点で回答はないという。(松本恭治、滝尾明日香)

(2018年2月22日朝刊掲載)

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