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事業具体化 広島市に要望 「ピースツーリズム」検討の委員

 平和をテーマにした観光周遊「ピースツーリズム」の推進へ、広島市が本年度に設けた懇談会の委員が28日、松井一実市長と面談した。会合で出た意見や提案を報告し、具体的な事業化を求めた。

 懇談会の委員5人が市役所を訪れた。被爆者で元原爆資料館長の原田浩座長(78)が、被爆の実態などの情報発信や受け入れ環境整備の重要性を説明。休憩スペースや交流の場づくりなどを挙げ、「平和事業をより強く世界に発信すれば広島の活性化にもつながる。具体化できるかが柱だ」と力を込めた。

 松井市長は「平和だけでなく食や景色などいろんな目的で訪れる人がいる。それをピースにつなげることが大事」と強調。「今回の項目を長い目で予算化し、必ずやっていきたい」と約束した。

 市は、昨年6月に被爆者や平和、観光関連の各団体の代表者たち9人で懇談会を設置。今年2月までに7回の会合と4回の現地視察を重ね、同月末、ピースツーリズムを進めるための指針をまとめた。(渡辺裕明)

(2018年3月1日朝刊掲載)

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