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朝鮮半島出身者 被爆実態を探る 中区でシンポ

 朝鮮半島出身者の原爆被害者の実態について考えるシンポジウムが3日、広島市中区の市中区地域福祉センターであった。韓国の原爆被害者を救援する市民の会・広島支部の主催で75人が参加した。

 韓国の政府機関の委員として、原爆被害の調査に携わった許光茂(ホ・グァンム)さんが講演した。強制動員された軍需工場だけでなく、「建物疎開で犠牲になった人も多かった。致命的な被害につながった」と指摘した。

 犠牲者の数については不明点が多いとし、「根拠となる資料が乏しい。被害者の人数に迫れず、悔いが残る」と話した。

 続くパネル討議では、同市民の会や在日本大韓民国民団(民団)県地方本部の韓国原爆被害者対策特別委員会、県朝鮮人被爆者協議会のメンバー3人が登壇。さらなる実態調査の必要性を指摘した。(東谷和平)

(2018年3月4日朝刊掲載)

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