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福山の太陽光発電 快晴 中電 年間目標 10ヵ月で達成

 中国電力が福山市に開設した中国地方初の大規模太陽光発電所(メガソーラー)は、昨年12月の稼働から10カ月で年間の計画発電量に達した。夏場の晴天などが奏功し、10月末までの平均稼働率は17・6%と想定を3・6ポイント上回った。

 中電によると、福山太陽光発電所の10月末までの発電量は425万6千キロワット時で計画より24%多い。稼働開始からトラブルはなく、9月末に年間の計画発電量(368万キロワット時)を超えた。

 月別では、発電量が最も多かったのは8月で、計画より34%増の50万7千キロワット時を記録。最も少なかったのは昨年12月で26万6千キロワット時だった。

 好調な要因について中電は「8、9月に平年より雨が少なく、晴天が続いたため」と分析。「順調な滑り出しだが、天候に左右されるため来年度もこの稼働を維持できるとは限らない。引き続き検証する」としている。

 中国地方のメガソーラーの実証データはこれまでなく、各事業者はパネルメーカーのデータや、他エリアでの先例を参考に事業計画を立てていた。中国経済産業局は「福山太陽光発電所の稼働が計画を上回ったことで、瀬戸内エリアでの事業性が高いことがあらためて示された」と指摘。「今後のメガソーラー計画の追い風になる」とみている。(東海右佐衛門直柄)

福山太陽光発電所
 中国電力が昨年12月、福山市に開設した中国地方初のメガソーラー。約4・5ヘクタールの敷地に太陽光パネル約1万6500枚を設置。最大出力3千キロワット、年間の計画発電量約368万キロワット時で、一般家庭約千世帯の電力を賄う。建設費約12億円。

(2012年11月21日朝刊掲載)

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