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「世界の記憶」鞆で登録祝う 漢詩朗読や講演

 福山市鞆町にある朝鮮通信使の関連資料が「世界の記憶」(世界記憶遺産)に登録されたことを記念する行事が10日、同町の福禅寺対潮楼や鞆公民館であった。専門家による解説や講演に約40人が参加した。

 対潮楼では、通信使の高官が鞆の浦の景観を詠んだ漢詩を、広島大大学院の佐藤大志教授が解説。韓国・浦項(ポハン)市から派遣されている福山市職員の劉(ユ)ハナさん(30)と、広島大大学院の中国人留学生金琦秀さん(25)が、それぞれ韓国語と中国語で朗読した。

 チマ・チョゴリや通信使の衣装を着た2人の心を込めた語りに、参加者は海を越えてつないだ友好の歴史に思いをはせた。

 鞆公民館では、国連教育科学文化機関(ユネスコ)による登録に尽力した岡山大の倉地克直・特命教授による講演会もあった。同町でボランティアガイドをする吉岡睦雄さん(66)は「学んだことをガイドに生かしたい」と話していた。(川村正治)

(2018年3月11日朝刊掲載)

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