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石原氏「核兵器に関するシミュレーションを」 被爆地 怒りの声相次ぐ

 日本維新の会の石原慎太郎代表が「核兵器に関するシミュレーションぐらいしたらいい」と発言したことに20日、被爆地広島から怒りの声が相次いだ。

 広島県被団協(坪井直理事長)の箕牧智之(みまき・としゆき)事務局長(70)=広島県北広島町=は「広島の人間として絶対に見過ごせない。非核三原則をないがしろにするのか」と語気を強めた。

 もう一つの県被団協(金子一士理事長)の大越和郎事務局長(72)=広島市西区=は「核武装につながる危険な発言」と批判。党代表代行の橋下徹大阪市長が核兵器廃絶を「現実は無理」と発言したことにも触れ、「被爆国の政治家としてふさわしくない」と憤った。

 核兵器廃絶をめざすヒロシマの会共同代表で、広島市立大広島平和研究所(中区)の田中利幸教授(63)は「国際的な不安定感を招きかねない発言だ。被爆国は、非人道な核兵器に頼ることは罪だと発信するべきだ」と指摘した。(田中美千子)

(2012年11月21日朝刊掲載)

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