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呉出身 藤岡さん受賞 木村伊兵衛写真賞 広島市で撮影「川はゆく」など評価

 本年度に発表された新人写真家の作品を表彰する第43回木村伊兵衛写真賞(朝日新聞社など主催)に、呉市出身の藤岡亜弥さん(46)=東広島市=が選ばれた。広島市内の日常風景や人々を捉えた写真集「川はゆく」(赤々舎)などが対象になった。

 藤岡さんは昨年12月から、東広島市河内町で地域おこし協力隊員を務める。写真家として2016年に伊奈信男賞、今年2月には林忠彦賞を受賞。今回は、川崎市出身の小松浩子さん(48)と共に選ばれた。賞金は50万円。

 「川はゆく」は、13~17年に広島市で撮りためた158点を収録。選考委員から「原爆という歴史と、現在を生きる人々のビビッドな姿を、その複雑さを押しつぶさない繊細さで、たくみにくみ取っている」などと評価された。

 藤岡さんは日本大芸術学部卒。米ニューヨークや広島市で活動してきた。「分かりやすさが好まれる時代に、『ヒロシマ』と単純化できない広島を表現した」と話し、受賞を喜ぶ。

 授賞式は4月24日に東京であり、4~6月、東京と大阪で順次、受賞作品展を開く。(城戸良彰)

(2018年3月16日朝刊掲載)

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