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イラク帰還兵が戦場体験語る 中区で反戦講演会

 2003年から約1年間、イラク戦争に派遣された元米軍兵士2人が23日、広島市中区の市まちづくり市民交流プラザで反戦をテーマに講演した。戦場での体験を交え、市民の連帯による平和の実現を訴えた。

 約30人が参加した。アッシュ・ウールソンさん(31)=米ドリフトレス市=は、米軍の戦車の隊列が現地の女児をよけずにひいて死亡させたことを明かし、「隊列にいた自分が許せなかった」と悔やんだ。帰国後は平和活動を続けているという。

 一方、アーロン・ヒューズさん(30)=米シカゴ市=は「美しく復興した広島の街を見て希望をもらった」と話し、戦場でのつらい経験を世界の人々が共有する大切さを強調していた。

 被爆者たちでつくる「スピーキングツアー広島集会」実行委員会が主催した。2人は12月12日まで国内に滞在し、広島県のほか、沖縄県や東京都など8都府県を訪れる予定でいる。(山本乃輔)

(2012年11月24日朝刊掲載)

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