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世界遺産の活用策探る ユニタール初企画 9ヵ国の専門家 広島で研修会

 世界各国の国際記念物遺跡会議(イコモス)や同様の団体の専門家を集めた研修プログラムが19日、広島市中区で始まった。2003年の開設以来、各国の専門家を研修で受け入れる国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所(広島市中区)が、世界遺産の活用策を探ろうと、初めて企画した。

 ネパールやイラク、南アフリカなど9カ国から、30~60代の各1人が参加する。いずれも過去に事務所の研修を受けており、今は世界遺産の保全に携わる。

 初日は事務所で研修内容を確認し、それぞれ抱負を語った。23日までの期間中、8度の全体討論やグループ実習をして、自国で遺産をどう活用するかなどを考える。22~23日には厳島神社(廿日市市)を訪れ、現地調査などを計画している。

 インドイコモス副代表のグルミート・ライさん(51)は「観光客を引き付ける厳島神社の事例を踏まえ、インドの世界遺産候補地をどう観光振興につなげるかを学びたい」と意気込んだ。(樋口浩二)

(2018年3月20日朝刊掲載)

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