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[イワクニ 地域と米軍基地] 艦載機移転 週内完了へ

 米軍岩国基地(岩国市)へ厚木基地(神奈川県)から空母艦載機約60機が移転する計画で、在日米海軍司令部(同県横須賀市)は28日、残るFA18スーパーホーネット戦闘攻撃機2部隊(24機程度)を今週中に岩国基地へ移す、と発表した。これまで「5月ごろ」とされていた移転完了時期の前倒しが正式に決まった。この日、同基地に8機が飛来し、最終的な配備が本格化した。

 移転計画は在日米軍再編の一環で、日米両政府が2006年5月に合意した。司令部は報道発表資料に、艦載機が所属する第5空母航空団司令官のフォレスト・ヤング大佐のコメントを掲載。ヤング大佐は「両政府間の10年以上にわたる調整と計画が実を結ぶ」と強調した。

 また司令部は、軍人やその家族ら計約3800人の岩国への移動が「今年後半に完了する」との見通しも明らかにした。

 岩国市の福田良彦市長は「引き続き山口県や関係市町と連携し、航空機の騒音や運用などの実態把握に努め、問題があれば必要な対応を国や米側に求めたい」とのコメントを出した。

 岩国基地には28日午後、スーパーホーネット4機で構成する二つの編隊が到着した。26日には1機が配備されている。

 艦載機移転を巡っては、国は当初、移転計画の完了時期を「5月ごろ」と説明していた。国によると、移転は昨年8月に開始。別のスーパーホーネット2部隊やEA18Gグラウラー電子戦機部隊など、全体の約6割に当たる36機程度が12月までに段階的に配備された。

 移転が完了すると、海兵隊を含む岩国基地の所属機は約120機と移転前から倍増し、極東最大級の航空基地になる。(松本恭治、馬上稔子、久保田剛)

(2018年3月29日朝刊掲載)

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