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「五輪休戦」 折り鶴に願い 20年に向け組織委キャンペーン 広島の児童 翼にメッセージ

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は6日、折り鶴作りを通し、大会期間中の休戦を国際社会へ呼び掛けるキャンペーン「ピース オリヅル」を始めた。平和を願うメッセージを翼に記して撮影し、専用ウェブサイトへ投稿してもらう試み。初日は記念の公開授業が広島市中区の幟町小であり、6年生約80人がそれぞれ1羽に思いを寄せた。

 同委員会と日本ユニセフ協会などとの共同事業。五輪を機に紛争解決の糸口を探り、人道支援の必要性を訴える「オリンピック休戦」の周知を図る。

 授業では1996年アトランタ五輪出場の元競泳選手、井本直歩子さん(41)が講師を務めた。引退後、ユニセフ職員としてギリシャで支援する難民の窮状を報告。「勉強も生活もままならない子どもが大勢いる。今ある幸せや、平和が財産であることを感じながら折って」と語り掛けた。

 児童は、東京五輪のエンブレム入りの特製折り紙で1羽ずつ制作。「すべての国がオリンピックに出られるように」「平等な世界」などと鉛筆でつづった。関根桃香さん(11)は「五輪が平和を願う祭典でもあると初めて知った。折り鶴から、みんなの思いが広がるといい」と期待していた。

 特製折り紙の入手や投稿の方法は特設サイトで案内する。アドレスはwww.peaceorizuru.com(奥田美奈子)

(2018年4月7日朝刊掲載)

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