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「願えば共に暮らせる」 福山のホロコースト記念館 アンネの家館長が講演

 オランダ・アムステルダムのアンネ・フランク・ハウス(アンネの隠れ家)のロナルド・レオポルド館長(57)が7日初来日し、福山市のホロコースト記念館を訪れ、講演した。「アンネの日記」で世界に影響を与え続ける少女の平和へのメッセージを伝えた。

 ハウスは、アンネと家族たちがナチスの迫害から逃れるため1942~45年に身を寄せた隠れ家。レオポルド館長は隠れ家の模型を示し「ハウスには家具も何もなく、亡くなったユダヤ人の空虚感が感じられる。これが歴史だ」と訴えた。

 また、「私たちは未来に責任がある。人はそれぞれ違うが、願えば共に暮らせることを次世代に教える必要がある」との日記の一節を紹介した。

 ハウスは60年に公開され、年間約130万人が訪れる。レオポルド館長は2011年に就任した。尾道市の尾道東高2年島田真友さん(16)は「アンネは強い意志を持った少女。私もホロコーストについて学び、行動したい」と話した。(高本友子)

(2018年4月8日朝刊掲載)

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