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島根原発30キロ圏住民避難 知事「中電に支援要請」

 島根県の溝口善兵衛知事は30日、中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)で事故が起きた場合の原発30キロ圏の住民避難について、中電に協力を求める考えを示した。「中電に避難先での必要な支援を要請する」と述べた。

 県議会本会議で一問一答質問に答えた。溝口知事が住民避難に関し、中電に支援要請を表明したのは初めて。

 県は30キロ圏の松江、出雲、雲南、安来の4市に住む計約39万6千人を県内と広島、岡山、鳥取県の4県70市町村に避難させる計画。一時的な避難所として公園や学校、道の駅など計149カ所を示している。

 ただ、ケアに当たる人員の確保や食糧の調達など避難所の運営態勢は白紙のまま。溝口知事は、国に「即時に対応できるマニュアルを示してほしい」とした上で、中電の支援も必要とした。中電島根原子力本部は「要請があれば真摯(しんし)に対応する」としている。(樋口浩二)

(2012年12月1日朝刊掲載)

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