×

ニュース

22~29日に欧州訪問 湯崎知事 NPT準備委出席

 広島県の湯崎英彦知事は22~29日、欧州を訪れる。スイス・ジュネーブの国連欧州本部で23日に始まる核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第2回準備委員会に出席し、核兵器廃絶を願う被爆地の思いをアピール。初訪問のロシアで瀬戸内海の魅力などを発信し、観光客の誘致を目指す。

 ジュネーブには22~25日に滞在。準備委を傍聴するほか、核兵器を巡る世界36カ国の取り組みを採点した「ひろしまレポート」をポスターで紹介する。準備委のアダム・ブカイスキ議長や国連の中満泉・軍縮担当上級代表(事務次長)との会談も予定している。

 会場やその周辺でワークショップとシンポジウムを開く。ワークショップは核兵器禁止条約の発効後の取り組みを題材に、昨年7月の国連採択に貢献した政府関係者や非政府組織(NGO)メンバーが意見交換。シンポは、核軍縮を実質的に進めるためのステップについてパネル討論する。

 ロシアは26~28日にモスクワを訪れる。27日にある観光をテーマにしたフォーラムと交流会に参加し、原爆ドーム(広島市中区)と厳島神社(廿日市市)の二つの世界遺産を紹介。瀬戸内海の魅力も伝えて、広島への観光を呼び掛ける。

 期間中、英国ロンドンの王立国際問題研究所も訪れて、被爆地の発信力を強めるための連携の在り方を探る。モスクワの平和研究機関の訪問も目指している。

 昨年11月に3期目の任期に入った湯崎知事の海外出張は、1月のスイス、3月のシンガポールに続き3回目。今回の欧州訪問の費用は、同行の職員6人を含めて1500万円を見込む。(村田拓也)

(2018年4月12日朝刊掲載)

年別アーカイブ