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　岩国市は１１日、米軍岩国基地（同市）で、移転してきた空母艦載機が陸上空母離着陸訓練（ＦＣＬＰ）の事前集中訓練をする可能性があると明らかにした。滑走路でタッチ・アンド・ゴーを繰り返す事前集中訓練は、３月まで艦載機が配備されていた厚木基地（神奈川県）周辺で騒音悪化の一因とされていた。

　山中法光・基地政策担当部長が、要請のため市役所を訪れた市民団体に説明した。「厚木での訓練は、岩国でも引き続き実施されると国から説明を受けている。事前集中訓練が、岩国で実施されることがあると認識している」と述べた。

　ＦＣＬＰは、艦載機のパイロットが洋上の空母に着艦する資格を得るのに必要な訓練。滑走路を甲板に見立てて離着陸を繰り返す。事前集中訓練は、硫黄島（東京）などでのＦＣＬＰに備えて実施される。

　市は、艦載機移転に絡む安心安全対策の一つとして、ＦＣＬＰとともに事前集中訓練も岩国でしないよう国に求めている。

　生活への影響を訴える市民団体メンバーに対し、山中担当部長は「住民生活に影響があれば、改めて国などへの要請を検討する」と話した。（松本恭治）

（２０１８年４月１２日朝刊掲載）