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　岩国署は１１日午前９時１０分ごろ、米軍岩国基地（岩国市）の海兵隊兵長ダニエル・クンツ容疑者（２１）をピッキング防止法違反の疑いで現行犯逮捕した。同署は「容疑を認め、逃亡の恐れがない」として同日午後、釈放した。任意で調べる。

　逮捕容疑は、岩国錦帯橋空港（同）で、業務など正当な理由がないのに鍵を開けるためのピッキング用具３本を所持していた疑い。搭乗前の手荷物検査で、荷物の中にあるのを空港職員と警察官が見つけた。同署によると、クンツ容疑者は当時、公務外だった。「自分の物で間違いない」と容疑を認めているという。

　岩国基地は「地元当局に全面的に協力している」とコメントした。

　在日米軍やその関係者の法的扱いなどを定める日米地位協定は、公務外の軍人・軍属による事件の第１次裁判権は日本側にあるとしている。また、同空港は基地内にあるが、山口県警によると米側が警備していないため日本の警察権が及ぶ。

　県警刑事企画課によると、昨年の岩国基地関係者による刑法犯の認知件数は、軍人・軍属による窃盗や準強制わいせつなど５件。

（２０１８年４月１２日朝刊掲載）