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NYで被爆者追悼 僧侶中垣さん「広く連携を」 原爆資料館で講演

 米ニューヨークを拠点に核兵器廃絶と平和を訴える浄土真宗本願寺派の僧侶、中垣顕実さん(57)=写真=が今月初め、広島市中区の原爆資料館で講演した。平和の実現に向け、宗教の枠を超えた連携の必要性や被爆国の役割を説いた。

 中垣さんは、ニューヨーク本願寺の住職に就いた1994年から毎年8月に開いている原爆犠牲者の追悼式典について説明。キリスト教、イスラム教などの宗教関係者たち300~500人が集うことを紹介し、「平和は一つの宗教や民族ではなし得ない。連携をさらに広げたい」と語った。

 報復の連鎖でテロが続く国際情勢にも触れ、「恨みを恨みで返すという形はいけない。被爆国の日本が悲惨さを発信することが大切」と強調した。

 講演は中垣さんと交流を続ける市民団体が主催した。

(2018年4月16日朝刊掲載)

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