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ピースボートで世界一周の被爆者 広島市長に帰国報告

■記者 森田裕美

 103人の被爆者が129日間かけて世界を回ったピースボート(東京)の「地球一周」の船旅に参加した広島の被爆者らが28日、広島市の秋葉忠利市長を訪問。寄港先など27都市で集めた平和市長会議(会長・秋葉市長)への加盟申請書を届けた。

 市役所を訪れたのは参加者のうち36人。20カ国・地域の23都市で被爆の実情を伝えた成果や、南米ベネズエラやスペイン領カナリア諸島などの都市から、市長会議に加わりたいと申し出があったことを秋葉市長に報告した。

 ベネズエラの首都カラカス市からは、市長会議の取り組みをたたえる「名誉賞」も託されてきた。秋葉市長は「皆さんが直接語りかけることで世界の市民が核兵器廃絶の声に耳を傾け始めている」とねぎらい、乗船したブラジル被爆者平和協会の森田隆会長(84)は「世界の人はまだまだヒロシマを知らなかった。次世代へ伝える必要性を痛切に感じた」と振り返っていた。

(2009年1月29日朝刊掲載)

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