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被爆2世の思い 世界へ 全国連絡協 NPT準備委に代表団

 被爆2世をテーマにしたシンポジウムが21日、広島市中区の原爆資料館東館であった。スイス・ジュネーブの国連欧州本部で23日から始まる核拡散防止条約(NPT)再検討会議準備委員会に、全国被爆二世団体連絡協議会(二世協)が広島、長崎の被爆2世たち5人の代表団を派遣することを報告した。

 代表団に加わる二世協の崎山昇会長(59)=長崎市=と平野克博事務局長(60)=廿日市市=たちが登壇。崎山会長は「核と人類は共存できない。被爆2世の人権保障と核廃絶を訴えたい」と述べ、派遣の意義を強調した。

 二世協がNPT関連会合に代表団を派遣するのは初めて。現地では議論を傍聴し、被爆2世の現状を伝える市民集会を開く。

 被爆2世への援護措置を国が怠っているのは違憲として、昨年2月、広島、長崎両地裁に起こした集団訴訟の現状報告もあった。平野事務局長は「次世代のためにも国による措置を求め続ける」と訴えた。

 シンポは二世協が主催し、約50人が参加した。(滝尾明日香)

(2018年4月22日朝刊掲載)

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