×

ニュース

世界の核兵器 微減 原爆資料館で報告

 原爆資料館(広島市中区)の展示内容について助言する資料調査研究会(会長・大井健次広島市立大名誉教授)の発表会が2日、同館東館であった。専門家5人が最新の研究成果を報告し、約60人が聞き入った。

 市立大広島平和研究所の水本和実副所長は、世界の核兵器は1月時点で約1万9千発あり、前年よりわずかに減ったと報告。一方で、中東の非核化に向けた初の国際会議の開催が危ぶまれている現状や、米オバマ政権の核兵器関連予算の増大など、核軍縮の課題を指摘した。

 被爆者が描いた原爆の絵を研究している広島女学院大の横山昭正名誉教授は、同館所蔵の約4千点のうち10点ほどを紹介。「原爆投下当日の写真は少ない。絵には色彩が訴える効果もある」と重要性を強調した。

 このほか、原爆報道や、広島を訪れる修学旅行生の動向などをテーマにした発表があった。(田中美千子)

(2012年12月3日朝刊掲載)

年別アーカイブ